英会話初心者に日常英会話をおすすめしない理由

久しぶりに英語の勉強を始めたいという方から「日常英会話を話せるようになりたい」というリクエストをよく頂きます。

普段私たちが家族や友達で交わすような、何でもない日常会話を英語でしてみたいという方は多いと思います。洋画でのワンシーンで、スラスラかっこよく話している姿に漠然とあこがれたり。

そんな中、英会話スクールでも「日常英会話」は初心者向けのクラスとして設定してありますよね。

まずは一番簡単なクラスから始めてみようかな。。

そう思う方も多いかと思います。

しかし、いくつかの大きな落とし穴があることに気づかず、負のスパイラルにハマってしまうケースが多々あります。その理由は大きく2つ挙げられます。

言語の壁の前にある文化の壁

まず、「日常」って誰にとっての日常でしょうか。これから英会話を習おうとする、あなたの日常でしょうか。それともいつか話せるようになったときの相手の方の日常でしょうか。

例えばイギリス人と話したいと思ったときに、どれぐらいイギリスの日常について知っているでしょうか。文化に精通しているでしょうか。

逆に日本のことを少ししか知らない方に、どれぐらい分かりやすく「あなたの日常」について話すことが出来るでしょうか。日本の習慣を知らない人にも興味を持ってらえるような話し方ができるでしょうか。

言語の壁よりもまず最初に立ちはだかるのは文化の壁です。文化、習慣、価値観など、そもそもその言語で表現する対象(日常)が違い過ぎるのです。

私たちが普段日本語で交わしている日常の会話がとても簡単な理由の一つは、相手と同じ文化や習慣を持っているから

逆に言うと、日本語であっても相手の年代や職業によって、上手く会話できなくてもどかしさやイライラを感じることってありますよね。相手の立場や習慣を理解せずに会話し続けると、どんどん心理的な距離が広がっていきます。

日常英会話をマスターするには、まずは相手がどんな日常を送っているかという想像力(情報収集力)や、異なるバックグラウンドの人と距離を縮められるような会話力など、言語とは違う能力が必要になってきます。

「日常の出来事」に対してモチベーションを感じられるか

もう一つ日常英会話をおすすめしない理由の一つは、日常のことを本気で英語で話したいというパッションを持っているかということです。

つまり日々の暮らし、何気ないこと、朝起きて歯を磨いて、朝食を取って、会社に行って…という日常について、情熱を持って話したいという人はどれくらいいるでしょうか?

そういう熱っぽさがないのが「日常」ですよね。

残念ながら、人間は自分の好きなことや必要のあること以外は、つい後回しにしてしまったり、いつの間にかやる気をなくしてしまうものです。

あなたの本棚にある「日常英会話」や「旅行英会話」の本も、いつの間にかホコリをかぶっていませんか。

ではどうするか?得意分野から始めよう

あなたが人に話したくて仕方ないことは何でしょうか。

もしくは、あなたが人よりも得意とすることや好きなことは何でしょうか。

実を言うと、あなたらしさを感じる話こそ、言語の壁や文化の壁を超えるための鍵になるのです。まずは、たどたどしくても、この人の話をもっと聞きたい!と思ってもらえるような、あなたらしい話が出来るようになりましょう。

そして英語学習を続けるために、まずは自分がパッションを感じていることを言えることをゴールにしましょう。短い文章でも、継続してマスターすると「言えた!」という満足感に繋がりますし、いわゆる文法といった英語のお約束も見えてきます。最初は主語で、ここはingでというパターンも自然に身に付いてきます。

自分にとって興味のある話だったら、単語も想像しやすく、無理に暗記する必要もありません。何よりも続けたい、楽しいという気持ちが生まれてくると思います。

もちろん、近い将来海外に移住する予定がある方は、具体的にその国の文化や習慣を知っておく必要があり、英語を使う状況がイメージしやすいし、「必要性」という動機があるので、日常英会話から始めてもOKだと思います。

しかし、あまり英語を使う機会がないけれど、これからもっと英語を好きになりたいと思っている方たちは、まずは自分の得意分野や大好きなことから始めてみませんか