英語を第二言語として使い始めて、もう10年経ちました。
海外の人と英語で話していると「ネイティブだと思った」と言われることが多々あります。日本で英語に関する資格も一通り取得しました。おそらく日本では「英語が話せる人」に分類されるかと思います。
こう言うと眉をひそめる方もいるかもしれませんが、実を言うと自分が満足するレベルには、まだ達していません。
それは5年ほどの留学期間中に、さんざん「ネイティブの英語」を聞いてきたからかもしれません。超えることのできない圧倒的な壁を何度も感じてきたからだと思います。
どうやったらネイティブのように話せるんだろうか、どうやったら聞き返されなくても済むんだろうか、どうやったら一緒に会話できるようになるんだろうか。
そんなことばかり考えている留学生活だった気がします。
でも、日本に帰国してやっと「自分」というものを少しずつ見つけてきて、大事なことに気が付きました。
それは「自分」というものを耕さなければ、言葉は育たない、ということです。
以前の私は、固い土地に種だけまいて、芽が出るのを待っていたかのようでした。
英語というスキルを磨いても、表現する自分自身にずっと自信がなく、相手がどう思うかばかり気にしていましたし、きちんと自分の頭で考え、感じ、伝えようとするハートが欠けていたように思えます。
英語と日本語の自分、2つの自分を耕していくことで言語の壁をこえ、心に響くような訳をつくりたい。誰かの人生が変わるような「ことば」を紡ぎたい。それが私の原点でもあり、これからの目標です。
そんな私が10年以上かけてみつけた「ことばのたね」をレッスンやブログで紹介していきたいと思っています。