1. 手助け
2. 拍手
3. 手渡す
「手」は、からだの中でも最も私たちの意識が表れている部位かもしれません。
日本語でも、からだの部位の「手」だけではなく、その他の意味を表す慣用句がたくさんあります。
例えば「引く手あまた」とか「手が届かない」とか「手を貸す」などなど、その状況を思い浮かべて連想した表現がいくつもありますよね。
英語も同じで、「意図を持った行為」や「所有」に関するフレーズがたくさんあるので、少し見てみましょう。
1. 手助け
Give me a hand. 「手を一つちょうだい」ではなく、「手を貸して」となります。つまりここでは、handは「手助け」という意味になります。
2. 拍手
handには「拍手」という意味もあるので、Give me a hand.は「私に拍手をして!」という意味にもなりますね。
日本語だけを見ると「助け」と「拍手」の間には何の関係性も見えてきませんが、どちらも「意図を持った手の働き」から生まれた意味を表しています。
3. 手渡す
また、手を使って物を渡すときにもhandが使えます。つまり、動詞「手渡す」という意味です。
I handed him a cup. 「コップを彼に手渡した」となります。ここで、handの代わりにgive「与える」とかpass「渡す」も使えますが、handの方が「手を使って相手へ運んでいる様子」が目に浮かびますよね。
4. 所有者
handは他にも、所有を表すことばとしても使えます。例えば、second-handといえば、中古を表します。(もちろん、持ち主が何度も変わっているかもしれないので、second, thirdかもしれませんが、分かりようがないのでsecondということなのでしょう。)
I got a second-hand guitar. 「中古のギターを手に入れた」
そして、firsthandは「最初の所有者」つまり「直接体験したこと」について、出来事や経験を表します。
He experienced the war firsthand. といえば「彼は戦争を直接体験しました」 となります。
このようにhandは、意図を持った行為や身体性と深くつながっていることばなのです。
It is in your hands to create a better world for all who live in it. 「世界の人のためによりよい世界を創るのは、あなたの手にかかっている」
– Nelson Mandela(ネルソン・マンデラ)